contents

P.1
●初日

P.2
●文吾節
「次の一手」と「詰将棋」
●東急

P.3
●2日目
●超棒銀!
「次の一手」と「詰将棋」2

P.4
●おまけ・棋譜と回答
その1
棋譜:石橋幸緒女流四段対井道千尋女流初段
その2
棋譜:三浦弘行八段対深浦康市九段
その3
棋譜:加藤一二三九段対森内俊之名人
その4,5,6,7
「次の一手」「詰将棋」答え




●文吾節

この日のメインイベントは、午前中に行われた「A級棋士対若手棋士」の勝者決勝対局です。勝者は深浦康市九段と三浦弘行八段でした。若手は残念ながら2人とも敗戦。さすがA級棋士と言ったところでしょうか。
 お待ちかね、対局者の登場です( ゚Д゚ノノ☆パチパチパチパチ
 おや? 三浦八段カメラ目線。
 え、まだ見てる(^_^;)
 なに? 何か気に障ることありましたか? こええよ(;_;) えー、気を取り直して。対局開始です。
 聞き手は井道女流初段、解説は我らが福崎先生・・・の予定でしたが、福崎先生はご都合により途中からの登場となり、序盤は長瀬五段が担当することに。

 戦型は長瀬五段の予想が的中、横歩取りとなりました。そうそう、長瀬五段と言えば、2年前の将棋まつりにも登場されておりました。その時はまだプロデビューしたばかりのピカピカの新人棋士さんでした。これが当時のお写真です。2年が経ち、昇段も果たされた長瀬五段。心持ちプロ棋士の貫禄が出てきたでしょうか。
 対局はどんどん進んで37手目▲7七桂と先手が指したところでようやく福崎先生が登場。
しかし先生は出てくるなり横歩取りに対して白旗を掲げられた。「横歩取りはまったく指さないからね。A級棋士はよくやるけど、ボクはもう見るのもイヤでね。でも、長瀬さんは研究家だから、よく知ってたでしょ? これはどうするんですか? やっぱり飛車逃げるんでしょう? しかし、中盤戦でもうちんぷんかんぷんじゃないの」などと、軽いボケで笑いを取りながら福崎ショーを開始される先生でありました。
 話題は双方の囲い方の話へ。先手は中住まい、後手は中原囲い。福崎先生によると「後手はイチゴ囲い、中原先生が大好きなイチゴ囲い、大阪ではこう言うの」とのこと。初めて知りました。聞き手の井道女流初段も初耳だったようで、「そうなんですか、へぇ〜」とおっしゃっていましたよ。
 さて局面進んで42手目△2六角。「これイタいでしょう。次に1五と歩が来たら飛車が死んでしまいますからね。こんな解説しかできないんですよ。でも、おんなじネタでガンバルからね〜」。これもお約束の福崎節ですね。じんわりと笑いがこみ上げてくる、この味わい。福崎先生でしか醸すことのできない味わいでしょう。
 さらに進んで60手目△3二桂。福崎先生の登場とともに控え室へ引き上げた長瀬五段であったが、福崎先生の「長瀬先生いないんかな? もうちょっとプロの解説を」という要請により再登場。長瀬五段は登場するなり、いろんな候補手を解説してくれました。これに対して福崎先生は「サイボーグみたいね、手が見えるねぇ」と感心しきり。恐縮する長瀬五段でありました。
 しかし、時にはプロとしての教育的指導も。長瀬五段が会場に背を向けて立っていると「解説しない時はお客さんのほうを見てください」とピシャリ。
 長瀬五段といういじられキャラを得て、福崎先生のおしゃべりの調子もさらに上向いたようでした。
福崎「形勢はどちらがいいんでしょうね?」
長瀬「(手で先手を示して)こちらがいいように思います」
福崎「先手がいいの? あーあ、そんなこと言っちゃダメだよ。あとで怖いよぉ。ボクは大阪帰っちゃうからいいけどね」
長瀬「(^_^;)・・・」
 73手目▲5四桂ではまたもお約束。「これは王手だね。あ、王手って言わんほうが良かったかな? 見つからなければ気が付かんかったかもしれないのに。助け舟出しちゃったかな?」
 80手目△3六桂打の王手では。
福崎「これは逃げるでしょ? 長瀬くんどうですか?」
長瀬「そうですね」
福崎「(次に5九玉が指され)さすがやねぇ、長瀬くん。読む手がA級棋士と一緒やね」
 85手目▲4二角の王手では。
福崎「井道さんなら、これはどこに逃げましょうかね?」
井道「私も今先生に伺おうと思ってたところで・・・」
福崎「じゃあ長瀬くんに聞きましょう。まさか6四玉?」
長瀬「いやいやいや」
福崎「あらまあ。決して冗談に応じてくれないのね。スキのない人だ、あなたは」
 88手目△5一金と龍を取ったところでまた小ボケ。
福崎「この龍のまま打ちたいね。駒台に龍のまま置いとけばわからんのとちゃうかな?」
 さて、対局のほうは後手玉がスルスルと前進してきて入玉。最後100手目△3八玉を見て、先手の三浦八段が投了を告げました。A級棋士同士の最新型横歩取り対決、見応えありました。長瀬五段は当初先手有利と形勢判断されていましたが、いつの間にか逆転していたようです。たった一手で局面が変わってしまう。将棋の怖いところでもあり、また面白いところでもあり。そんな対局を生で見られて、ほんと幸運でした。
 そして対局後は福崎先生のお話で締めくくられました。
福崎「ボクは今年公式戦600勝で将棋栄誉賞をもらったんだけど、実はもっと勝ってるんですよ。なんでか言うたら、将棋まつり調べてないやろ? 将棋まつり入れたらもっといってるんです。羽生さんにも1回勝ったことあるんですよ、将棋まつりで」

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 最後は「次の一手」と「詰将棋」です。
 まずは「次の一手」。この問題は永瀬五段からの出題です。 そして「詰将棋」。こちらは深浦九段からの出題です。


 正解がわかってしまってはつまらないでしょうから、今回取った3つの棋譜とともに回答は文末に記します。

●東急

 京急の2日目の話の前に、今年は東急将棋まつりにもチラッと行ってきたので、そちらもちょいとご報告を。東急のほうは3日間ありましたが、将棋猫は2日目を選択。NHKの将棋番組でお馴染みのつるの剛士さんですが、一体どれくらいお強いのかなと興味がわいて、つるのさんが佐藤康光王将に挑戦というイベントをのぞいてみることにしました。
 到着した時には、佐藤天彦七段vs戸辺誠六段の特別選抜戦が始まったところでした。しかし東急はとにかく人が多い。棋譜を取るどころの騒ぎではありませんでした。写真も遠くからちょびっと撮れたのみ。まあ雰囲気だけでもお楽しみください。

 午後になると、おそらくつるのさんのファンであろう女性たちが多数、またNHKのテレビクルーまで来ていて、ちょっとビックリ。会場に詰めかけた人も半端ない数で、もう人で溢れかえっていました。ゆえにまたもや棋譜も取れず、写真にいたってはきちんとファイダーを覗いて撮影することも困難な状況で、適当にシャッターを切って撮れたのがこちらです。
 対局のほうですが、佐藤康光王将に飛車落ちで、途中解説の戸辺誠六段や鈴木大介八段のおしゃべりによる応援も得て、つるのさんがみごと佐藤王将に勝利しました。見ているこっちがヘボなので確かなことは言えないのですが、つるのさんは相当にお強いんじゃないかなぁと思いました。対局した佐藤王将も「すごく強いです」と褒めてらっしゃったので、たぶん間違いなくお強いと思います。
 こちらの写真は、サイン会での鈴木大介八段のご様子。非常に福々しいそのお顔は、テレビで見たまんまでした。
 こちらは田中悠一四段の出題による「次の一手」です。残念ながら、まつりの最後までいられなかったので、正解はわかりません。良かったら考えてみてください。
 また、まつり会場付近の扉の外は異空間につながっていました。そこには恐ろしい顔の小人さんや、どデカいドラえもんやトーマスがいました。さらにドラえもんの中はコックピットになっていました。ここが渋谷駅の上? 軽く眩暈を感じさせる光景でした。



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