contents

P.1
●初日

P.2
●文吾節
「次の一手」と「詰将棋」
●東急

P.3
●2日目
●超棒銀!
「次の一手」と「詰将棋」2

P.4
●おまけ・棋譜と回答
その1
棋譜:石橋幸緒女流四段対井道千尋女流初段
その2
棋譜:三浦弘行八段対深浦康市九段
その3
棋譜:加藤一二三九段対森内俊之名人
その4,5,6,7
「次の一手」「詰将棋」答え




今年も行ってまいりました、将棋まつりに!
 今年の京急は5日間もあって、連日将棋ファンを惹きつけてやまないメニューになっておりました。しかしながら、5日間ぶっ続けで上大岡に通い詰めるのは体力的にちょびっとキツイので2日間に絞りました。その2日間とは、初日と2日目。何故、このチョイスか? 賢明な皆さんは既にお気づきかと思いますが、お目当てはもちろん、西の将棋界のアイドル福崎文吾先生と、東の将棋界のアイドル加藤一二三先生でございます。
 結論を先に言わせてもらいますと、「行って良かった!」です。いやいやいやいや、楽しいのなんのって。両先生のお話の楽しいことと言ったら、他の追随を許さないと言っても過言ではないかと。ナマ福崎先生、ナマ加藤先生との遭遇が未体験という将棋ファンがいたら、ひとこと申し上げたい。あなた人生の半分は損してますよ! ぜひとも両先生の楽しいお話を体験すべきです!

●初日

 出遅れました・・・。オリンピックのサッカー観戦で夜更かししたのがいけなかったです。おかげで午前の部の深浦康市九段×阿部光瑠四段、三浦弘行八段×永瀬拓矢五段の2局を見逃してしまいました。無念・・・。
 いつまでもクヨクヨしていても始まりません。気を取り直して会場を見回すと、おお、福崎先生、発見! にこやかにファンと談笑される福崎先生がいらっしゃいましたよ。テレビで見たまんまですよ。いい笑顔です。
 これから先生は席上女流対決の解説をなさるのです。対局者は、石橋幸緒女流四段と井道千尋女流初段、聞き手は本田小百合女流二段です。
 福崎先生は普段東京との交流は一切なく、東京で開催される将棋まつりに参加されるのも今回が初めてなのだとか。やっぱ来て良かった〜!


先手石橋女流四段、後手井道女流初段です。戦型は居飛車vs三間飛車で、先手は左側の銀がグイグイ出ていく斜め棒銀を繰り出してきました。などと知ったような口ぶりで書いておりますが、実は福崎先生の解説で「斜め棒銀」という戦法を知りました。へへへ (* ̄ー ̄)>
 進んで29手目、先手が▲3五歩とつきました。ここで福崎先生の「この歩を取る手はない」という解説が入りますが、後手の井道女流初段はしばしの間をおいて△同歩と取りました。これを見た福崎先生、「あら、取っちゃった。ボクが取る手はないなんて言ったから悩ませちゃったかな、悪いことしちゃったね。でも、井道さんは気が強いかもわからんね」。  さらに進んで49手目あたりから。▲2六飛、△1九角成、▲2三歩成、△2五香、▲3三と、△同桂と進んだ流れをご覧になった福崎先生が「女性同士の将棋は激しいなぁ」としみじみとひとこと。ボカスカ殴り合う、ボクシングのような将棋だとおっしゃいます。そんなもんかなぁ、(´・∀・`)ヘー
 62手目、後手△6七歩成で王手です。「これ気が付かなければいいんだけどね。うれしいんだけどね。たいてい気が付きますからね」。でたー! 福崎先生のお約束ギャグだ! 何度も聞いているのに毎回笑ってしまいます。恐るべし、福崎マジックですね。
 局面は既に終盤戦に。77手目▲5七銀の手を見て思わず「ほぉ〜」と感嘆を漏らす福崎先生。次いで「この銀は指せないです。男でもなかなか指せない。この銀が光ってる」と、石橋女流四段の手を大絶賛。
 最後は93手目▲7四桂を見て、後手の井道女流初段が投了。対局後の感想戦では、やはりと言うべきか、29手目の▲3五歩に対して△同歩と取った局面が話題となりました。「非常に中年的な指し方なんですけど、角引いて先手が歩を取り込んできたら同銀と上がるとか」と言う福崎先生の指摘に、井道女流初段は反省することしきり。「いつもこの歩を取って負けちゃってるので、取っちゃいけなかった。これからは指さないと思います。勉強になりました。いつも子ども教室で教えている子どもたちが最前列で応援してくれてたんですが、私が負けちゃったのでみんないなくなっちゃいました」と肩を落とした井道女流初段。お気の毒でした。
 このあと福崎先生は、井道女流初段と本田女流二段に囲まれ、楽しいトークショーで会場を沸かせてくれていました。内容はとても書ききれないので、写真で雰囲気だけでも味わってください。



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